お と の た び *  パ リ 2 0 0 1
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2001年7月30日−8月13日

Radio France/INA/GRMでGRM Toolsのお勉強をしてきました
 

7月 28日(土)    朝およそ7時にパリ・シャルル・ド・ゴール空港に到着。RERでシテ・ユニヴェルシテールの宿舎へ。一息ついてから、街へ出る。ノートルダーム大聖堂でミサやオルガンコンサートのスケジュールをチェック。サンメリ教会にて、同じくチェック。ポンピドゥセンター内近代美術館を鑑賞。マリアージュフレールを探してうろうろしていると、偶然小さな教会の無料オルガンコンサートを発見、即入場。ほとんどがバッハのプログラム。教会でこうやって音楽が育ったんだなあ、という理屈抜きの衝撃。。崩れかけた階段を降りると、夕方なのにまだまだ外は明るい。目的のサロン・ド・テで優雅なお茶を過ごす。  
  29日(日)    サンメリ教会の朝のミサに潜入。素朴。バカンスで地元の人が少ないため?本当に古い建物がとても味わい深い。アイスクリームを片手にレ・アルをぬけてルーブルに着いたが、おそろしい行列に打ちのめされて予定変更。休日閉店の街を散歩したあと、ドゥ・マゴでランチ。パンを狙うスズメやハトと格闘。サンジェルマン・デュ・プレ教会で涼む。サンミシェルまでぶらぶら歩いて、宿舎に戻る。ふとパリスコープをチェックしていると、そういえばノートルダームでオルガンがあることを思い出し、再びRERにのる。ここのオルガンの響きは、ただもう圧倒!!!!まいった。降参。鐘の音も、派手で長かった。    
  30日(月)    講習会第1日目。パリ在住の作曲家、鈴木さんがシテ・ユニヴェルシテまで迎えにきてくださる。メトロに乗り継ぎ、エッフェル塔を背にセーヌ川沿いを歩いてラジオフランスへ。どきどき。自己紹介とGRMでの考え方についての講義をうける。  
  31日(火)    デジタルのことと録音についての講義。講義終了後に素材の録音をする。今回は自分の声をメインに考えているので、極めてマイクの傍、話し声の距離、アンビエンスを含んだ大きな空間の3種類でいろんな声を録ってみる。お手伝いをしてくれる3人とは、カタコトの英語でがんばるがんばる。まったくのお客様待遇で恐縮。。  
8月 1日(水)    昨日録音した素材について、アドバイスを受ける。わかったつもりでいても雑だったことを痛感。そして週末の課題が出る。あれれ、お休みのつもりが。。プラグインのお勉強が進むにつれ、今回は声だけでいこうとどんどんおもう。講義後は、3日間通訳などのお世話をしてくださった鈴木さんが今日で終わりなので、みんなで近くのカフェへ。おしゃべりもそこそこに、しのだくんの素材録りで大笑い。    
  2日(木)    朝ラジオフランスへの道でテルッジさんにばったり。とっさのぼんじゅーるが出てこない。さらに追い討ちのテルッジさんの「もんぷち」発言。もんぷちってなんだ??めだまくるくる。  
  3日(金)    午前はまだ開発途中のプラグインのおはなし。午後はラコットさんが電子音楽の歴史についてたくさん曲を聴かせてくれながらの講義。ラコットさんの曲がとっても気に入る。速いの大好き。  
  4日(土)    1週間のおさらい。そして課題地獄。  
  5日(日)    朝5時のパリはまだ夜中。しかも寒い。午前は課題地獄。午後は教会天国。マドレーヌ寺院はどっしりと壮厳。ここはあまり人がいなくて空気の振動が心地よい。その後、アイスクリームで血糖値を上げてノートルダームへ。ここは人が多すぎるるる。  
  6日(月)    週末課題の評価。ここではやはりGRMらしい切り口でコメントが。興味深いのは、先生同士が意見の違いを率直に述べ合う様子。いいねいいね。夜は再度の素材録り。ひたすらしゃべるうたうさけぶ。   
  7日(火)    アクスモグラフと、リアルタイムの作品についてのおはなし。実体験に基づくおはなしはおもしろくて、重い。。午後からは、ついに制作。。いったんシテに戻るが、夜10時から朝6時までスタージュ。  
  8日(水)    朝帰り。途中で買ったクロワッソンは焼きたてでぱりぱり!しあわせもそこそこにとにかく眠り、夜は再びスタージュ。。。  
  9日(木)    お昼過ぎに目覚めて向山さんとおでかけー。聖シュルピス教会のドラクロワの画がすばらしかった。そしてレストランでゴキゲン。パリはチーズが美味しすぎる。おなかいっぱいでテンションがあがり、予定していた演奏会の時間が過ぎてしまう。。カフェでノワゼット。10時をすぎてやっと暗くなってからシテに戻る。  
  10日(金)    今日はお昼のスタージュ。でも機材の運び出しで周囲は騒然としており、さっぱりはかどらず。。。しまいには楽しく過ごす。  
  11日(土)    ここで仕上げて明日はお休みにしたいところが、やはりだらだら。  
  12日(日)    聖シュルピス教会のオルガンコンサート→スタージュ→ノートルダームのオルガンコンサート&ミサ→スタージュ。今夜は絶対に泊まりたくないのでがんばる。が、シリキレな感じでおわる。   
  13日(月)    朝7時にスタージュ。30分くらい手直しをしてCD焼き。MONOPRIXでお買い物と周辺をお散歩。GRMに戻って、夕方のファイナルコンサートに備えてリハ。コンサートでは、とてもわたくしらしさが出ているとのオコトバをいただく。納得のいく仕上げではなかったけれど、決められた時間の中で形をつくるという経験は、自分にとって非常に有意義だった。打ち上げでは、とにかく盛り上がる盛り上がる。思い出すと恥ずかしい。。その夜はなんだか眠れず、真夜中のシテ内をぶらぶらおさんぽ。  
  14日(火)    おとなりの向山さんが帰国する日。シテの食堂でゆっくりお昼ごはんをしながらおしゃべりする。今回のパリでのこと、音楽のこと。たくさんの経験を踏まえての彼女のコトバは本当に考えさせられる。。午後は、なんにもする気になれず、お部屋でぼーーーっと過ごす。おひさまがピークをすぎたころ、のろのろとレ・アルへ。夕方のミサに参加。感慨深い気分になってしまう、「ありがとう、みんな!!」。遠回りしながらノートルダームへ。グレゴリアンチャントの演奏会。チケット制のため観光客のざわめきのない大聖堂に響く声は、本当に天から降ってくるようだった。終演後は、演奏会に来ていた3人と夜のカルチェラタンをぶらぶらしながら帰る。夢の中みたいにどんどん引っ張られて歩くが、気が付いたらさっきと同じ所にいてびっくりどきどき。夜も人なつこい街。その夜も眠れず、真夜中うろうろしているとにゃんこがどこまでもオトモしてくれた。  
      * * おしまい  
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